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キム・スヒョン「どこまで崩れることが出来るか試してみたかった」
鋭く輝く瞳、本当に小さいと思う顔、伸びやかな手足。俳優キム・スヒョンは“よく育った”新世代の青年の容貌を備えていた。明るく笑う笑顔で数多くの女心を盗んだ純粋青年だが、中身はしっかり詰まった大人っぽい内面を持った彼が、初主演映画を引っさげてやってきた。

ドラマや映画のキャスティングオファーが殺到するホットな俳優キム・スヒョンが選択した作品は、同名のウェブトゥーンを映画化した『隠密に偉大に』だ。『太陽を抱いた月』で人気上昇したキム・スヒョンの新作でもあり、パク・ギウン、イ・ヒョヌなど期待のホープらが出演し期待を集めてきた今回の映画は、北朝鮮の最精鋭スパイが韓国に侵入、貧民街のバカに偽装し正体を隠しながら生きていく内容を描いている。

ネチズンが選定した“死ぬ前に必ず見たいウェブトゥーン1位”に選ばれ、累積照会数2億5千万ビューを記録しているウェブトゥーンを原作にした今回の作品は、キム・スヒョンの意志で作られたと言っても過言ではない。フリープロダクションの過程で監督が交代するという曲折があったものの、このプロジェクトを信じて待っていたキム・スヒョンの意志によってついに映画として光を見た。

20000:1の競争率を突破し南に派遣された北朝鮮の最精鋭スパイ3人衆の一人、町のバカ“ドング”役を演じたキム・スヒョンは、鋭い眼差しに強烈なアクション、トレーニングウェア姿などで七色の魅力を披露している。キム・スヒョンのファンなら123分間スクリーンを行き来する彼の様々な姿に満足感を隠せないだろう。

映画デビュー作である『泥棒たち』で華やかな興行ヒットの味を知ったキム・スヒョンは、初主演映画を出す前はなんとなく緊張したように見えた。しかし特有の肯定的で明るい笑いで「まだ多くのことを経験してみる時だと思う」と話した。ドラマ『太陽を抱いた月』や映画『泥棒たち』で連続ヒットを飛ばしたキム・スヒョンは「キャラクター変化を見せることの出来る作品なので良かった」と今回の映画を選択した理由を明かした。

彼の言葉どおり、映画の中のキム・スヒョンの魅力は多彩だ。北朝鮮の方言にスラップスティックな体を使ったギャグ、強烈なアクション演技を披露した外的変化以外にも、純真無垢なバカの姿や鋭いスパイの眼差し、友情や家族愛などの温かい感性演技も披露した。またあちこちでぶつかって転んだかと思えば女の子の下着姿で笑わせたり、雨の中で大便をする演技まで思いっきり崩れた姿で笑わせたりもした。

“屈辱的”シーンを演じながら迷う気持ちはなかったのかと問うと、キム・スヒョンは「むしろもっと崩れたかった」と答えた。「実際はもっと崩れたかったのですが、監督と議論したラインがその程度でした。この映画を撮りながら、自ら自分をどこまで放棄することが出来るか試してみようとも考えました。自分を解き放してみようという気持ちでした」

静止したウェブトゥーンのキャラクターをどうすればスクリーンの中でいきいきと動かすことが出来るか悩んでいた彼がモデルとしたものは、“テレタビーズ”(英の幼児向けテレビ番組)。単純な体の動作やキュートな言葉使いなど、ドングのキャラクターは“テレタビーズ”の影響で作られたという。「バカ演技は研究が必要でした。何より町の人たちや観客が見た時に、楽に感じさせたかったんです。プレッシャーがなく気楽なバカ。それで力を抜く練習をしましたが、ドングの動作や行動は“テレタビーズ”をモチーフにしました」ボサボサ頭のかつらをつけ、緑色のトレーニングウェア一着で映画を渡り歩いた彼は「撮影をしていきながらプレッシャーをなくし、今は上手くいけばいいなという気持ちだ」と話した。
初主演映画をたたえて自身に対する挑戦だと称したキム・スヒョンは「今も残念な部分はたくさんありますが、時間が過ぎてもう一度映画を見たら面白く見れそうな作品」と愛情を示した。「『太陽を抱いた月』が終わってから反応が良かったおかげで広告も撮れて良かったです。反面、肩の荷が重かったです。責任感やプレッシャーも大きかったです。臆病になって次第に家の外にも出ないようになりました。一時そうやって過ごしましたが、この映画を開始して学校に復学しながらすごく明るくなったように思います。同年代の友人と過ごし休息にもなりましたし、ヒーリングにもなりました」

『太陽を抱いた月』で人気スターの列に加わったキム・スヒョンに、失敗や人気下落に対する心配はないのか問うと、彼は「まだ失敗も出来る歳」と淡々と答えた。「今はいろいろキャラクターに挑戦する時期だと思っています。王もしてみたし泥棒、そして町のバカまで。僕は今挑戦をしている最中なんです。果たしてどんな服が僕に似合うのか、僕がちゃんと着こなすことが出来るかぶつかってみているんです。失敗をすることもあると思います。でもその失敗を元に、その後は二度とそんな失敗はしないかもしれません。今僕に似合う色を探して、カードを一つ一つ集めています。自分の中にたくさんのものを積み重ねていっていると思うと、なぜか心強く感じます(笑)」

今後もまだやっていないキャラクターに挑戦してみたいというキム・スヒョンの次の選択が気になる。キム・スヒョン風の魅力が目を楽しませる映画『隠密に偉大に』は、6月5日に公開予定。